Oh!Yes!プリキュア5

カラオケに行き「プリキュア5」のテーマソングを歌ったのだけど
『かわいいだけじゃもうダメなの』という歌詞の厳しさに驚愕するとともに
このカラオケルームには就職から遠く離れた、
いい年して未だにプリキュア気分のオタしかいないことに気付いて愕然としてしまった。
今までのプリキュアは友情がテーマだったので、
小さなお友達も大きなお友達も『友情は大事だね!』と口をそろえれば幸せになれたんだけど、
今回は夢がテーマなので、小さなお友達の『夢は大事だね!』の問いかけに対し大きなお友達は口をつぐむしかない。
肯定すれば夢破れた自分は一体何なんだ? という話になるし、否定すればナイトメアの悪役になってしまう。
夢が無いために、他人の夢を叶えることを自分の夢にしてしまったピンクの愚かさは
見ていて苦笑いはすれど決して否定することは出来ない。
だって、自分のアイデンティティーをアニメに託してしまっているオタと何が違うって言うんだ。
違うのはピンクには時間が残されているけど、
オタはロスタイムすら使い果たしてモラトリアムに直行している点だが、その差異は埋めることなんてできない。
プリキュア5」は時間のあるものには優しいが、それ以外には厳しすぎる。
毎週毎週プリキュアに倒されているのはコワイナーではなくてテレビの前のプリキュアになり損ねたおれだった。
だけどみんな心の奥底では、こんな僕でもプリキュアになれるかもしれないと思っているから始末に置けない。