魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜 3話

暴力を行使してまで自分の正しさを押し付ける主人公の本性が現れ、そういや1期目もそうだったなー山田典枝氏のフォースは容易く中和できるものではないなーと考えを改めさせられた。いま世の中を生き抜く中で一番大切なことは「私の意見が社会一般に広く通用するものではないことをちゃんと分かってますよー」というアピールだと思っていて、大学の講義でコメントする際にも枕詞「個人的な意見なんですけどー」を頭に付けないと周囲の学生から「何コイツ偉そうなこと言ってるんだ」と石を投げられるじゃないかと不安になってしまう。
そんな奴が、自分は間違っているかもしれないとの疑問を抱かず独善的に行動する主人公*1を見て不愉快にならない訳がない。ただこの不愉快さは嫌ではないんだよなー。アニメに慣れ親しんだ身としてはどこか懐かしさすらも覚えてしまう。なんなんだこの感覚は。母か母なのか。いや、富野監督作品に似てるんだ、あの不愉快さは。違いとしては富野作品の登場人物は独善的な人だらけで、その罪は死によって償われるためにカタルシスを持って迎えられることかなー。そんなら最終的にあの主人公が死ねばみんな納得してくれるのか。富野監督だったら容赦なく殺してくれそうだ。ということで富野監督版『魔法遣いに大切なこと』が見たい。

*1:しかもその衝動はピュアさに支えられているとこが前期で話題になった『図書館戦争』問題とも繋がるのかなー。見てないのでよく分からんが