『Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ』こわい

08年の秋ごろ『劇場版 Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ』がすごいすごいと評判だったので、何十回も劇場で見ている友人に一緒に行こうよとお願いしたら「この映画は上映が終り劇場を後にする幸せな家族連れの中で一人、オタだけが座席から立ち上がれずその場に崩れ落ちるところも含めての作品なのでお前は一人で見に行け!」と断られてしまい、さすがに作品の一部になるのはイヤダナーとDVD待ちに決めて最近ようやく見たのだけれどおもしれーすげーおもしれー。でもこわいこわいよー。何がこわいって敵役のムシバーンがオタ丸出し。容姿(ダンディなオッサン)と声色(cv:大塚明夫)は違えどムシバーンは明らかにオタだ。その証拠にヒロインのキスシーンにキレてディスクを割るというオタ特有の行動が再現されているのだから彼がオタでないはずがない。
んな訳でムシバーンへのエールを探そうとネットで感想漁ってたんだが「ムシバーンが『美味しいお菓子を食べたい!』とか『いくら食べても満たされない苦しみがお前達に分かるかぁ!』とか言っててバカじゃねーの」みたいな文章だらけで悲しみを通り越して怒りすら湧いてきてしまった。コイツらはなぜEDソングを三船敏郎の娘が歌っているのか、その意味も見つけられなければ疑問にすら思わないんだ。もちろんプリキュアに成敗されるムシバーンの映像をバックにオタが泣きながら立ち上がり「こいつはおれだー!」と叫ぶために決まっている。
プリキュア劇場版では来場者にミラクルライトと呼ばれるペンライトを渡し、プリキュアがピンチになったら光をかざして応援してね的な観客参加の要素があるのだけれど、興行側は子供たちにしかミラクルライトを配布しない。それはオタの手に渡ればプリキュアではなくムシバーンを応援してしまうからに他ならない。映画館でムシバーンを応援するための光を持たされなかったオタはDVDを購入しその特典として付いてきたミラクルライトを一人寂しく自分の部屋で振ることしかできないのだ。悲しい、悲しすぎる。劇場へ数十回足を運んだ友人は、前作『Yes!プリキュア5〜鏡の国のミラクル大冒険!』のDVD特典として付いてきたミラクルライトを持参し、場内で一人ムシバーンのために光を照らし続けていたと言う。熱でフィルムが歪みムシバーンが勝利する画面が映し出されるのではないかと信じて両手で振り続けた。しかしムシバーンは負けた。彼の必死の応援も子供達には勝てなかったのだ。その上、子供達に配られたのは強化型の「ミラクルライト2」だった。勝てるはずがない。
そんな友人の骨を拾うためにもおれがムシバーンを応援しなければ。子供達に溢れた映画館では無理だったがDVD再生ならば勝てる。なぜならこの部屋にはおれしかいない。ムシバーンを応援するおれしかいない。さらに特典のミラクルライトも2だ。これはいけるッ! しかしあらかじめ子供たちの歓声とライトを持った手の振りまでも作品内に組み込むという卑怯な東映の策略によって、おれの声援は決して届かずムシバーンが勝利することはなかった。DVDを巻き戻してもムシバーンはプリキュアに消されてしまう。何度読み込ませても再生機器を替えてもそれは変わらない。そしてムシバーンが最後に見せた笑顔だけが頭から離れなかった。

  • EDソングの歌詞が「センキューママ、センキューパパ」で終わっているのが怖い
    • パパはどこにいたんだ
  • ゲストヒロインのショコラも「デザート王国のお菓子はいくら食べても太りませんわ」も怖い
  • ラストの塔チンコ
    • その塔をバックにミラクルライトをかざす場面があるのだけれど、それはピンクローターにしか見えない。
    • チンコVSピンクローターか。性の女性解放なのか。
  • 目線のつなぎが変なとこ多かったような。特にムシバーンVSミルキィローズ
    • ミルキィローズの必殺技ってショコラの方向に発射されてるよなー
      • 必殺技はテレビ版バンクからの流用だからミスしたが模範解答かなー
    • でもローズ必殺技出す前に何か言ってたな、なんだっけ
      • そういやムシバーンとショコラって同じ方向見てるようなつなぎかたが多かったなーなぜかしらー