河童のクゥと夏休み
面白かった。映画自体も原恵一氏作品として良かったけども
おれはその場の雰囲気に流されやすいので、主に家族連れを占めていた観客のノリがよく*1
おーなるほど、ここでお子様大爆笑か。お母さんグッとくるのかー。と二重に楽しめたのが幸運だった。*2
以前ドラ映画を見に行こう誘われたが「子供が少ない朝一の時間に」と言われ
なんじゃそりゃ? 両国へ行ってデブ多すぎと文句言ってるようなモンじゃねえか。
ガキの阿鼻叫喚を5.1chサラウンドで楽しんでこそだろ、お前はいち早くホームシアター環境を構築して家から出てくるな。
と一人で怒ってたのを思い出した。ということで後はネタバレ感想。
物語はじめ「河童は人間に本名を教えてはいけない」「クゥは自分の本当の名前を忘れている」
という設定が出てくるため、やっぱラストシーンは
康一「クゥ、どこへ?」
クゥ「おれの名前はデイビッドだ、康一」
みたいに本名明かして終わらせるものと考えてたので
クゥは本当の名前を語らず、人間からもらった名前で生き続けるのは健康的だなと思った。
個人的におわりのつづきを描いた作品が好きで、後日談にかなりの尺が取られているのもそうだけど
ヒロインが康一を見送った後、下手へ退場していくカットを付け足しているところとかいいなーと。
クゥと康一の二人だけの物語じゃなくて、それを見ている人もきちんと描いているのがよかった。
他の監督だと谷口悟朗氏も、おわってしまったあとの描写にこだわっている気がしたけど
リヴァイアスとプラネテスしか見てないのでよくわからん。
あとは適当に羅列。
- やっぱ子供を主人公の位置に置きたくないのかな。
- クゥが消防隊員に助けられたり、父親が飼っていることにされたりする距離感。
- モブやカメラに着目するまでもなく視線の映画だけど、父親がクゥに対してそれまでとは違う視線を送るカットをふいに挿入するあたりがこわかった。
- ラスト付近でクゥは心が読めると明かされていたけど、あの視線に気付いていたのかどうか。
- 轢かれたオッサンをそのままにして家族全員クゥを追いかけるのはちょっとかわいそう。
- ヒロインがフーフーするところとか、欄干のとことか全体的にエロかった。
- 妹よかった。かっぱばかしね。
- チエからの伝統かわからんけど吉本芸人の声優は良いなぁ。海外で賞取ってる俳優よりあってる。
- 2時間以上の作品がもっと増えて欲しい。90分じゃ寂しいので。