「ツマラナイ」という友人は面白かった

何にでも「つまらない」という友人 - ロケット姉妹(仮)を読んでアニメ新番組をほとんど全て見ている友人のセリフを思い出した。

「今期は本当にツマラナイ。でもおれはアニメ視聴を止められない。ツマラナイから見ないだなんて、そんなツマラナイ理由でアニメを斬って捨てることは出来ないんだ。それならゲームやマンガやネットに乗り換えれば良いだけだろ。ツマラナイと笑いながら言える彼らなら苦もなくできるはずさ。でもおれにはアニメしかない。家に帰ってもアニメという女しかおれを迎えてくれないんだ。アニメはファム・ファタールだ。ツマラナイからと愛人宅へ逃げられる人達が羨ましいよ。アニメがツマラナイってことはおれがツマラナイってことだ。だから本当に辛い」

いつの間にかアニメと自分の立場が逆転している。彼の苦悩を聞き、現代の谷崎潤一郎がここにいると感じた。そういや『戦闘妖精雪風』ってこんな話だったような。
先日彼が『クレしん踊るアミーゴ』を褒めていたので、正直つまらないと思ってたおれが理由を尋ねたら

「踊らされないためには自分から踊るしかないって設定が凄いじゃないか」

と返され、なるほどーと気付かされた。アニメが面白いかツマラナイかなんて幾らでも捏造できるので、まぁ面白いこと言えるように努めたいなーと改めて思った。