週刊アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本創刊(ライナーノーツ付)

「アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本」が味わい深い - ARTIFACT@ハテナ系を経由して匿名ダイアリーのエントリーを読み、なぜか『王立宇宙軍』の一場面を思い出した。宇宙オタの主人公がヒロインに星の素晴らしさを語って彼女の心をグッっと鷲掴みにしようとするシーンだ。だけどその思いは伝わらない。ロマンティックな星の薀蓄も、とっておきの衛星写真も、満点の星空という最高のロケーションも*1彼女の心を捕らえられずに空回りする。そんな気持ちを知ってか知らずか、彼女は彼が求める方向とは違う別の視点から宇宙を評価してしまう。想定外の反応を返された主人公はため息をつくことしかできなかった。
王立宇宙軍』が制作されてから20年以上経った2008年においてもオタの悩みは変わることがないと気付かせてくれる良エントリーだ。しかしおれにはなぜかこのエントリー主を一笑に付すことができんのだよなー。それどころかエントリーに対するコメント一つ一つがおれの胸に突き刺さる。なんだ、なんなんだ。どうしたんだおれの痛覚。と思ったらおれも以前似たようなこと書いてタワー。

バイト先の好きな子と漫画交換したのだが、渡されたのは丸尾末広だったので彼女と結婚するのは止めようと思った。ちなみにおれが渡したのは福満しげゆき
http://twitter.com/WAFL/statuses/808168774

もっと『ドラゴンボール』とか渡されて「これ面白いよねー」キャハハウフフみたいな人生を送りたいんですよ。ぼくは。
http://twitter.com/WAFL/statuses/808173163

「そんな漫画などに大して思い入れなさそうな人と会話を続けられる自信がありますかね?」というkanose氏のレス(http://twitter.com/kanose/statuses/808176950)に対して

いや、調教ゲームとして捕らえるんですよ。集英社から小学館、そして角川とステップアップを目指し、最終的に青林工藝舎を目指すタイプの。
http://twitter.com/WAFL/statuses/808180434

うげーおえーゲロゲロー。おれのメンタリティーはエントリー主と変わらんのか。両者共に同じ人物(id:kanose)からツッコミを受けるところがあまりにも示唆的だ。いやーでもオタとして一度は調教に憧れるもんだろ。匿名ダイアリーの彼女設定*2「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないアニメの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ってーのは「処女だけどエッチなことに興味津々で初体験なのにフェラチオしてくれる」ってことだろうし「時間的に過大な負担を伴う3クール、4クールのアニメは避けたい」は「肉体的に過大な負担を伴う双頭ディルドー、食糞などのプレイは避けたい」ってことだろうしー。あーなんかよく分からなくなってきた。
ただ「紹介したい作品」じゃなくて「紹介されたい作品」だよなー。オタやってれば他人に好きな作品をオススメする危険性を認識していないはずがない。受身の方が、仲良くなるキッカケすら相手側に求めてしまうオタの消極性をよく表せるし

彼女「昨日『時をかける少女』ってアニメ見たんだけど面白かったよー。id:WAFL君も見なよー」
おれ(彼女の中で、おれは『時をかける少女』を見ても良い人間として認識されているのか。やったー!)

みたいに喜べるでしょ。うーん素敵だ。甘酸っぱい。あれ? ってことは丸尾末広を渡されたおれは何なんだ。そういや丸尾末広ってどんな作風だっけ。Wikipediaには「怪奇的な作風が魅力」って書いてあるぞ。あれー変だなー。もしかして「丸尾末広の怪奇的な作風がお前にはお似合いなんだよ!」というメッセージだったのか。そ、そんなー。*3

*1:アニオタ風に言うと、制作当時の秘話も、有名アニメーターの生原画も、DLPプロジェクタ+5.1chサラウンドシステムも

*2:彼女設定が荒唐無稽なのも『王立宇宙軍』のヒロインが宗教女なのと似てるなーと思う

*3:あと匿名ダイアリーのエントリー主が追記した文章に対するはてなブックマークhttp://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20080723070944)が往年のインターネッターによるブログ指南みたいな内容になっていて羨ましいなー。お金払って受講したら一コメントにつき数万はかかるよ。