最近見たアニメ映画2009

おれはあんまDVDを買わないオタなので年少の頃から他のオタに「お前は業界に何の貢献もしてない糞野郎だな」とイジメられ続ける悔しい日々を送ってきた罪滅ぼしのために映画館へ行って色々見てきた。そういや三つともTV版は見てないや。

  • 天元突破グレンラガン 螺巌篇
    • ラストバトルがやけにハイテンションなので「あーいいもんみたなー入場料分は取ったなー」という気分に。でもその多幸感を維持したまま帰るためにもエンドロール後のエピローグは要らなかったかなー。
    • バトル→世界観説明→バトル→世界観説明の繰り返しなんだけど、世界観があんま魅力的じゃないというか、いや違うな。恐らくTV版では魅力的だったからこそ映画版ではそこに重点を置きすぎてて邪魔になってる気がする。バトルが終わるたびに長々と設定を語り出すので「うーんまたかー」と数回思った。
    • 金髪の死亡フラグ発言から死亡までの時間が短すぎてちょっと笑ってしまった。「おれこの戦争が終わったら・・・」の「戦」って言った時点でもう死んでるー矢が刺さってるーって感じだった。
    • おっぱい要因じゃない方のヒロイン乳首見えてなかった? 白乳首全開じゃなくてシャツ一枚でロボットに乗ってるシーンで。もちろん動体視力で見極めた訳じゃなくて「こういうシーンって1コマだけ乳首ポロリを描いたりするよなー」という判断からそう思ったんだけど。
  • 天上人とアクト人最後の戦い
    • これは『グレンラガン』とは逆に世界観が魅力的じゃない(んだよね。TV放映時いろんな人が怒ってたし)からこそ上手く行ってるんじゃないかなー。序盤に世界観説明があるんだけど「よく分からないけどそうなんだ」と主人公に言わせるほど軽い扱いなので、見てる側は「主人公が頑張らないと色々死ぬ」くらいの理解で大丈夫。楽だ。青空の中で三人の女子が「飛べる飛べる」言ってるシーンが面白かった。
    • ムントさんがよかった。主人公の友達に「コイツ俺様とか言ってるよー」とか「セーラー服ってお前の趣味かよー」とか言われてもドン無視なのがよかった。安易なツッコミは無視するのが一番。
  • 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい
    • エウレカレントンがイチャイチャしてる所は面白いんだけどスクリーンに映るのは藤原啓治の屈託なので微妙な気分になってしまった。息子の学芸会へ行ったら先生が主演の教員残酷物語を見せられた感じ。息子は端役で「ウチの子が先生の自分語りのダシにされてる!」みたいなの。
    • 世界設定に翻弄される藤原啓治とそのしがらみから離れて乳繰り合うレントン達が対比されてるんだけど、この映画も世界観説明が多いのでどうしても前者が主人公に見えてしまう。本当にレントンが主役ならあんなに説明要らないだろうし。まぁ開始10分くらいでエウレカ取り戻しちゃうからやっぱ主役じゃないのか。
    • と思ってたら友人が「最高傑作」と褒め称えているので襟首をつかんでどういうことだと尋ねてみた。
      • 6時間くらい話されてほとんど忘れてしまったのだが、この作品は『エヴァ』が『ヱヴァ』になることで捨ててしまったものに対してちゃんと責任を取ってるから素晴らしい。ようだ。
      • エウレカはシンジ君を拒絶しないアスカとなることに成功している。アスカはオタを否定するためシンジ君を媒介にするしかなかった。つまり「気持ち悪い」と言い放った訳だが、これはシンジ君にとっては良い迷惑だ。だが『ポケットが虹でいっぱい』はエウレカ喃語しか喋れなくなりレントンそれを何も起こっていないかのように受け止めることでオタの感情移入すらも拒む完全なきみとぼくの世界を創り出すことに成功している。まさにキャラの自立だ! とのこと。うーん難しいね。